エラズモ・カルロス『ロックン・ロール』|ERASMO CARLOS『ROCKN ROLL』(CV-10050)_TLNBR_
エラズモ・カルロス『ロックン・ロール』|ERASMO CARLOS『ROCKN ROLL』(CV-10050)_TLNBR_
エラズモ・カルロス『ロックン・ロール』|ERASMO CARLOS『ROCKN ROLL』(CV-10050)_TLNBR_
¥2,530
ERASMO CARLOS / ROCK 'N' ROLL
◇かつてホベルト・カルロスとツートップを組んで暴れ回った暴走ロッカーも、今やすっかりブラジルロック界の名誉会長的佇まい。そんな御大のニューアルバムは、見切り発車的な疾走感にブレーキを効かせ、丸みを帯びた楽曲群が並ぶ。とは言ってもそこはさすがに御大だけあって、隙間から香り立たせるロックな気配作りはさすがの一言。いなせに跳ねるサックスとかピアノの音に、いちいち男気溢れる色気を感じずにはいられないのである。ロックというムーブメントに身を委ねた人の、これがきっと正しい落ち着き方なのだろう。たとえばチタンスのメンバーが10数年後、ふと立ち止まって作りそうなアルバムってどんな感じかなぁ、と妄想した時の答えがここにある気がする。Tr7.ではナンド・ヘイスがゲスト参加していることだし。ロックというジャンルがもはや若者文化ではなくなったことは、決して嘆くことではないと教えてくれる一枚。[月刊ラティーナ2009年9月号掲載 Text by 野副 修]
◇かつてホベルト・カルロスとツートップを組んで暴れ回った暴走ロッカーも、今やすっかりブラジルロック界の名誉会長的佇まい。そんな御大のニューアルバムは、見切り発車的な疾走感にブレーキを効かせ、丸みを帯びた楽曲群が並ぶ。とは言ってもそこはさすがに御大だけあって、隙間から香り立たせるロックな気配作りはさすがの一言。いなせに跳ねるサックスとかピアノの音に、いちいち男気溢れる色気を感じずにはいられないのである。ロックというムーブメントに身を委ねた人の、これがきっと正しい落ち着き方なのだろう。たとえばチタンスのメンバーが10数年後、ふと立ち止まって作りそうなアルバムってどんな感じかなぁ、と妄想した時の答えがここにある気がする。Tr7.ではナンド・ヘイスがゲスト参加していることだし。ロックというジャンルがもはや若者文化ではなくなったことは、決して嘆くことではないと教えてくれる一枚。[月刊ラティーナ2009年9月号掲載 Text by 野副 修]