ベルナルド・ブラーヴォ『コヨ』|BERNARDO BRAVO『COYOH』(IND-BBRAVO)_LNTBR_
ベルナルド・ブラーヴォ『コヨ』|BERNARDO BRAVO『COYOH』(IND-BBRAVO)_LNTBR_
ベルナルド・ブラーヴォ『コヨ』|BERNARDO BRAVO『COYOH』(IND-BBRAVO)_LNTBR_
¥2,640
BERNARDO BRAVO / COYOH
曲目
1. Coyoh 2. 5 Minutos 3. Verve 4. Desencontro 5. Perdeu a Graça, Fim 6. Pega Paga 7. Distração Letal 8. Gata 9. Guria 10. Tora na Delícia 11. Inquietação 12. Coçadinha 13. Coração Traíra
リオ出身、クリチバ在住のベルナルド・ブラーヴォの二作目は「実験ポップロック」と本人が呼ぶように、今までの彼の繊細な音楽性から大きく方向を変え、ストレートで非常に力強いアルバムに仕上がった。盟友でありギタリストとしても名を知らせるドゥ・ゴミヂをプロデューサーに迎え、あえてシンプルな作曲方法で、ポストモダンの現代が抱える問題や自身の女性関係を歌ったと本人は語る。ヘヴィなギターのリフで自身の恋愛観を皮肉に叫ぶ 2. 、ブリティッシュインディーロックを彷彿させる 3. でロックなスタートを切ったかと思うと、切ない感情をメロウなヴォーカルで歌った 4. 7. 12. がアルバムを彩る。クリチバのオルタナティヴロックシーンの一流ミュージシャンが集まった本作は、ブラジルの持つ多様な文化や思想に軸を残しながら、それにとらわれない自由で実験的な音楽性を融合させた、聴く手を飽きさせない作品となった。
[月刊ラティーナ2017年4号掲載 村上達郎]
●ピアノと声を経て、ポップスを抱擁し、クラシックな MPB に浸った歌手 / コンポーザーのベ ルナルド・ブラヴォは、独自の作詞法でそれまでの手法を断ち切り、ポストロックの音とノイズで、 政治的なテーマや恋愛関係を歌うことを見出した。
最新作『Coyoh(コヨー)』(2016) は、大胆なスタイルで聴く者を印象づける。「エクスペリメン タルな音楽に、ポストモダンの問題に耳を傾けてみた。アルバムは、僕たちのライフスタイルへ のテクノロジーの干渉をトリビュートした内容だ。様々なノイズで曲を洗うおもしろさを知ったん だ。ギター音を間違えてみたり、あまりコントロールを加えることなくなすがまま流れに身を任せ たり、あまり編集しないということをね」
アルバムで録音したギターのゆがみや錯乱音は、日本のエロティックな芸術を通して構想を練っ た。「春画は、人間性やリビドーに対する希少な感性だと思う。例えばフェイスブックとか新聞と かでは目にすることがない。アルバムで歌いたかったことに対するビジュアル的な回答として必要 だと思った」
曲目
1. Coyoh 2. 5 Minutos 3. Verve 4. Desencontro 5. Perdeu a Graça, Fim 6. Pega Paga 7. Distração Letal 8. Gata 9. Guria 10. Tora na Delícia 11. Inquietação 12. Coçadinha 13. Coração Traíra
リオ出身、クリチバ在住のベルナルド・ブラーヴォの二作目は「実験ポップロック」と本人が呼ぶように、今までの彼の繊細な音楽性から大きく方向を変え、ストレートで非常に力強いアルバムに仕上がった。盟友でありギタリストとしても名を知らせるドゥ・ゴミヂをプロデューサーに迎え、あえてシンプルな作曲方法で、ポストモダンの現代が抱える問題や自身の女性関係を歌ったと本人は語る。ヘヴィなギターのリフで自身の恋愛観を皮肉に叫ぶ 2. 、ブリティッシュインディーロックを彷彿させる 3. でロックなスタートを切ったかと思うと、切ない感情をメロウなヴォーカルで歌った 4. 7. 12. がアルバムを彩る。クリチバのオルタナティヴロックシーンの一流ミュージシャンが集まった本作は、ブラジルの持つ多様な文化や思想に軸を残しながら、それにとらわれない自由で実験的な音楽性を融合させた、聴く手を飽きさせない作品となった。
[月刊ラティーナ2017年4号掲載 村上達郎]
●ピアノと声を経て、ポップスを抱擁し、クラシックな MPB に浸った歌手 / コンポーザーのベ ルナルド・ブラヴォは、独自の作詞法でそれまでの手法を断ち切り、ポストロックの音とノイズで、 政治的なテーマや恋愛関係を歌うことを見出した。
最新作『Coyoh(コヨー)』(2016) は、大胆なスタイルで聴く者を印象づける。「エクスペリメン タルな音楽に、ポストモダンの問題に耳を傾けてみた。アルバムは、僕たちのライフスタイルへ のテクノロジーの干渉をトリビュートした内容だ。様々なノイズで曲を洗うおもしろさを知ったん だ。ギター音を間違えてみたり、あまりコントロールを加えることなくなすがまま流れに身を任せ たり、あまり編集しないということをね」
アルバムで録音したギターのゆがみや錯乱音は、日本のエロティックな芸術を通して構想を練っ た。「春画は、人間性やリビドーに対する希少な感性だと思う。例えばフェイスブックとか新聞と かでは目にすることがない。アルバムで歌いたかったことに対するビジュアル的な回答として必要 だと思った」