フアン・フェルミン・フェラリス『35mm』|JUAN FERMIN FERRARIS『35mm』(IND-JFF001)_TFAR_
フアン・フェルミン・フェラリス『35mm』|JUAN FERMIN FERRARIS『35mm』(IND-JFF001)_TFAR_
フアン・フェルミン・フェラリス『35mm』|JUAN FERMIN FERRARIS『35mm』(IND-JFF001)_TFAR_
¥2,200 SOLD OUT
◆録音場所:ラ・プラタ◆レーベル:Independiente
◇ アルゼンチンの現代フォルクローレを更新するグループ、クリバスの中心人物である歌手・ピアニストのフアン・フェルミン・フェラリス のソロ名義での初作品は、なんとジャズアルバム。影響を受けた音楽家の名前にアヴィシャイ・コーエンやシャイ・マエストロ、マリオ・ ラジーニャを挙げているが、まさにそういった音楽家の影響下にある民族的な旋律が強く顕れた作品であるとともに、『クリバス』というアルバムを発表しているアルゼンチンの奇才モノ・フォンタナから影響を受けた具体音/ミュージック・コンクレートが全編に加えられた作品でもある。
メンバーはフェルミン以外にクリバスの傑作1stアルバムに参加していた2名を含むピアノ・カルテット+電子音響という編成で、陽性のアンサンブルはまさにクリバスの1stを彷彿とさせる。ジャズと言っても、即興の部分は多くはなく、本来即興に充てられる空間に具体音のサンプリングが加えられた形だ。
『35mm』というフィルムのサイズからとったタイトルから分かるように、映像的な印象を強く受ける傑作。
◇1. Arresei
2. Nuni
3. Bomva
4. Avi
5. Tavel
6. Meuda
7. Mowi
8. Tigre
9. Zeze
Juan Fermín Ferraris – piano & compose (Cribas)
Martín Ferrari – program & electronics
Valentino Sampaoli – contrabass (ex-Cribas)
Juan Cruz Cerasa – clarinet & bass clarinet (ex-Cribas)
Isaías Gadán - drums (ex-Nadis)
◇ クリバスの中心人物による初ソロ名義作は、ピアノ奏者としてシャイ・マエストロやマリオ・ラジーニャらから影響を受けてきた側面を独自の手法で開花させた現代ジャズ色の強いタッチに。クリバスの初作に参加していた2名を含むカルテット+エレクトロニクス担当という編成で、洗練されたフォルクローレ調の旋律を多分に含んだ疾走感のある演奏に、日常の中で録音された物音や街で遊ぶ子供の声、数字を数える日本語などの具体音が重なる音世界は、モノ・フォンタナの名作『クリバス』を今っぽい感覚でより躍動的に発展させたよう。今年を代表する1枚として記憶されるだろう会心作!
月刊ラティーナ2019年5月号掲載(吉本秀純)
◇ アルゼンチンの現代フォルクローレを更新するグループ、クリバスの中心人物である歌手・ピアニストのフアン・フェルミン・フェラリス のソロ名義での初作品は、なんとジャズアルバム。影響を受けた音楽家の名前にアヴィシャイ・コーエンやシャイ・マエストロ、マリオ・ ラジーニャを挙げているが、まさにそういった音楽家の影響下にある民族的な旋律が強く顕れた作品であるとともに、『クリバス』というアルバムを発表しているアルゼンチンの奇才モノ・フォンタナから影響を受けた具体音/ミュージック・コンクレートが全編に加えられた作品でもある。
メンバーはフェルミン以外にクリバスの傑作1stアルバムに参加していた2名を含むピアノ・カルテット+電子音響という編成で、陽性のアンサンブルはまさにクリバスの1stを彷彿とさせる。ジャズと言っても、即興の部分は多くはなく、本来即興に充てられる空間に具体音のサンプリングが加えられた形だ。
『35mm』というフィルムのサイズからとったタイトルから分かるように、映像的な印象を強く受ける傑作。
◇1. Arresei
2. Nuni
3. Bomva
4. Avi
5. Tavel
6. Meuda
7. Mowi
8. Tigre
9. Zeze
Juan Fermín Ferraris – piano & compose (Cribas)
Martín Ferrari – program & electronics
Valentino Sampaoli – contrabass (ex-Cribas)
Juan Cruz Cerasa – clarinet & bass clarinet (ex-Cribas)
Isaías Gadán - drums (ex-Nadis)
◇ クリバスの中心人物による初ソロ名義作は、ピアノ奏者としてシャイ・マエストロやマリオ・ラジーニャらから影響を受けてきた側面を独自の手法で開花させた現代ジャズ色の強いタッチに。クリバスの初作に参加していた2名を含むカルテット+エレクトロニクス担当という編成で、洗練されたフォルクローレ調の旋律を多分に含んだ疾走感のある演奏に、日常の中で録音された物音や街で遊ぶ子供の声、数字を数える日本語などの具体音が重なる音世界は、モノ・フォンタナの名作『クリバス』を今っぽい感覚でより躍動的に発展させたよう。今年を代表する1枚として記憶されるだろう会心作!
月刊ラティーナ2019年5月号掲載(吉本秀純)