カティア・ゲレイロ『アテ・アオ・フィン』|KATIA GUERREIRO『ATE AO FIM』(UAU-004)_QFAR_
カティア・ゲレイロ『アテ・アオ・フィン』|KATIA GUERREIRO『ATE AO FIM』(UAU-004)_QFAR_
カティア・ゲレイロ『アテ・アオ・フィン』|KATIA GUERREIRO『ATE AO FIM』(UAU-004)_QFAR_
¥2,640
◇決意を新たに新しいファドを創造する6年ぶりのオリジナルアルバム。
◇曲目
1. 9 Amores (Paulo de Carvalho)
2. Mentiras (Rita Ferro/Pedro de Castro)
3. Até ao Fim (Vasco Graça Moura/Tiago Bettencourt)
4. Eu Disse ao Mar que te Amava (José Fialho Gouveia/Franklin Godinho)
5. Janela do Meu Peito (Alberto Janes)
6. Fado dos Contrários (Rui Machado/José Marques)
7. Fado da Noite Que Nos Fez (Samuel Úria/Alfredo Marceneiro)
8. Quero Cantar para Lua (Amália Rodrigues/Pedro de Castro)
9. Sei que estou só (Sophia de Mello Breyner/Tiago Bettencourt)
10. Nesta Noite (Paulo Valentim)
11. As 4 Operações (Vasco Graça Moura/Tiago Bettencourt/Pedro de Castro)
12. Eu Gosto Tanto De Ti (Canção Para A Mafalda) ※ボーナストラック
◇2012年のパリ公演の模様を収めたアルバム『ライヴ・アット・ザ・オランピア』を、CD+DVDのフォーマットで13年にリリースしたカティア・ゲレイロ。オランピア劇場という特別な場所で歌手としての箔を付け、けれども気負うところなくファドをプレゼンテーションしてみせている。その『ライヴ・アット・ザ・オランピア』から1年、オリジナルのスタジオ録音盤としては6年ぶりの登場となる14年発表の最新盤が届けられた。
新作のプロデュースを担っているのは、ティアゴ・ベテンクール。ロックバンド、トランジャで活動した後、ソロへと転じた79年生まれのシンガー・ソングライターだ。本作では作曲家として2曲を提供し、ゲスト扱いでギターとピアノも奏でている。もともとファド好きであったようなのだが、先の『ライヴ・アット・ザ・オランピア』などキャリア上の記念碑的作品を経て、ファドとは別のところで培われてきた感性を介し、音楽的視界を狭めることなくリスタートしようということなのだろう。
ファドとしてのベーシックな部分は『ライヴ・アット・ザ・オランピア』でも共に演じた仲間、ポルトガル・ギターのルイス・ゲレイロとペドロ・デ・カストロ、コントラバスのフランシスコ・ガスパールらが脇を固める。加えて、ラウール・ネリ率いる四重奏団コンジュント・デ・ギターラスやアマリア・ロドリゲスのバックでも活躍した20年生まれの重鎮、ジョエル・ピーナが1曲ベースで参加。ファドの歴史の太い幹に向けられた眼差しをも示している。
アマリア作詞のナンバーでは、フラメンコもこなすギターの名手ペドロ・ジョイアをさりげなくフィーチャー。ポップスやロック、ブラジル音楽など、さまざまな他の音楽と交差してきている現代のファドにあって、カティアのさらりとした歌声も、大仰にファドを押しつけてくるものというより、日常を飾る、気安い感覚で聴くことができる。
月刊ラティーナ2015年2月掲載(長嶺 修)
◇曲目
1. 9 Amores (Paulo de Carvalho)
2. Mentiras (Rita Ferro/Pedro de Castro)
3. Até ao Fim (Vasco Graça Moura/Tiago Bettencourt)
4. Eu Disse ao Mar que te Amava (José Fialho Gouveia/Franklin Godinho)
5. Janela do Meu Peito (Alberto Janes)
6. Fado dos Contrários (Rui Machado/José Marques)
7. Fado da Noite Que Nos Fez (Samuel Úria/Alfredo Marceneiro)
8. Quero Cantar para Lua (Amália Rodrigues/Pedro de Castro)
9. Sei que estou só (Sophia de Mello Breyner/Tiago Bettencourt)
10. Nesta Noite (Paulo Valentim)
11. As 4 Operações (Vasco Graça Moura/Tiago Bettencourt/Pedro de Castro)
12. Eu Gosto Tanto De Ti (Canção Para A Mafalda) ※ボーナストラック
◇2012年のパリ公演の模様を収めたアルバム『ライヴ・アット・ザ・オランピア』を、CD+DVDのフォーマットで13年にリリースしたカティア・ゲレイロ。オランピア劇場という特別な場所で歌手としての箔を付け、けれども気負うところなくファドをプレゼンテーションしてみせている。その『ライヴ・アット・ザ・オランピア』から1年、オリジナルのスタジオ録音盤としては6年ぶりの登場となる14年発表の最新盤が届けられた。
新作のプロデュースを担っているのは、ティアゴ・ベテンクール。ロックバンド、トランジャで活動した後、ソロへと転じた79年生まれのシンガー・ソングライターだ。本作では作曲家として2曲を提供し、ゲスト扱いでギターとピアノも奏でている。もともとファド好きであったようなのだが、先の『ライヴ・アット・ザ・オランピア』などキャリア上の記念碑的作品を経て、ファドとは別のところで培われてきた感性を介し、音楽的視界を狭めることなくリスタートしようということなのだろう。
ファドとしてのベーシックな部分は『ライヴ・アット・ザ・オランピア』でも共に演じた仲間、ポルトガル・ギターのルイス・ゲレイロとペドロ・デ・カストロ、コントラバスのフランシスコ・ガスパールらが脇を固める。加えて、ラウール・ネリ率いる四重奏団コンジュント・デ・ギターラスやアマリア・ロドリゲスのバックでも活躍した20年生まれの重鎮、ジョエル・ピーナが1曲ベースで参加。ファドの歴史の太い幹に向けられた眼差しをも示している。
アマリア作詞のナンバーでは、フラメンコもこなすギターの名手ペドロ・ジョイアをさりげなくフィーチャー。ポップスやロック、ブラジル音楽など、さまざまな他の音楽と交差してきている現代のファドにあって、カティアのさらりとした歌声も、大仰にファドを押しつけてくるものというより、日常を飾る、気安い感覚で聴くことができる。
月刊ラティーナ2015年2月掲載(長嶺 修)